「格安SIM」という言葉をよく聞くようになりましたが、安いということは知っていても他の点で結局キャリアと何が違うの?
と疑問に思っている方は少なくないのではないでしょうか?
このページでは、どちらが良い悪いではなく、単純にキャリアと格安SIMは何が違うのかに着目して、分かりやすく解説していきたいと思います。
格安SIMとキャリアの6つの違い
格安SIMとキャリアには、細かいところも合わせれば多くの違いがあります。
ここでは、契約する際に重視される以下の6つのポイントに焦点を当てていきたいと思います。
- 月額料金
- 通信速度
- サポートの充実さ
- 通話プラン
- 各種割引(家族割)
- 最低利用期間
では、詳しくご説明していきたいと思います。
1. 月額料金
格安スマホでもキャリアでも、重視するのはやはり「料金」ではないでしょうか。
格安スマホとキャリアは、毎月のスマホ料金が大きく違います。
以下の表をご覧ください。
携帯会社 | 500MB~1GB | 3~4GB | 5~6GB | 20GB |
---|---|---|---|---|
キャリア平均 | 4,900円 | 6,000円 | 7,000円 | 9,000円 |
mineo (Dプラン) |
700円 | 1,600円 | 2,280円 | 4,680円 |
イオンモバイル | 1,280円 | 1,580円 | 1,980円 | 4,680円 |
LINEモバイル | 1,200円 | 1,690円 | 2,220円 | ー |
楽天モバイル | 1,400円 | 1,600円 | 2,150円 | 4,750円 |
ご覧のとおり、キャリアから格安スマホに乗り換えた場合、約3分の1~2分の1くらいの料金にまで下がった方も多いかと思います。
じゃあ何でこんなに安くできるの?
安かろう悪かろうじゃないの?
という声が挙がりそうですが、格安スマホがこんなに安いのにはやはり理由があります。
それは、「管理費や人件費がキャリアよりもかからない」ということです。
だから、キャリアよりも大幅に料金を下げることができ、私たちユーザーの負担を減らすことができるんですね!
そのため、回線の賃貸料だけ支払えばいいので、キャリアのように莫大な管理費はかかりません。
また、キャリアの場合はあちこちに店舗がありますが、格安スマホ会社は店舗がない、もしくはあったとしてもキャリアよりも少ない場合が多いため、その分人件費や店舗管理費なども抑えることができるのです。
2. 通信速度
格安スマホとキャリアでは、通信速度もかなり違います。
「格安SIM=速度が遅い」というイメージを持っている方は少なくないと思いますが、実際、速度を比較するとやはりキャリアの方が安定しています。
対して格安スマホは、回線が混み合う時間帯になると通信速度が遅くなることがあるんです。
では、格安スマホとキャリアでどのくらい通信速度に差があるのか、見ていきましょう。
まずはじめに、下り(ダウンロード)の速度です。
やはり、大手キャリアは安定していますね。
ワイモバイルは、ソフトバンクのサブブランドで独自回線を使用しているため、他の2社に比べて速度は速いです。
その他2社はキャリアの2分の1~3分の1くらいの速度となっていますね。
では次に、上り(アップロード)の速度です。
【参考元】
⇒ 2015年9月 格安スマホ&大手携帯キャリア 通信速度実測調査
※ICT総研の公式サイトへ飛びます。
上りの速度は格安スマホの方が速いですね。
どちらもそこまで大きな差はありません。
ただ、普段のスマホの使い方(ネットサーフィンや動画の視聴など)を考えると、下りの速度を重視した方がいいと思います。
やはり、速度面ではキャリアが優勢ということですね!
3. サポートの充実さ
キャリアは、実店舗でのサポートがとても充実しています。
以下は各キャリアの店舗数ですが、店舗数が多いため、何か困ったことがあればすぐに店頭に行って解決することができますよね。
- ドコモ:2,261店舗
- au:2,459店舗
- ソフトバンク:2,397店舗
一方で、格安スマホは、店舗数があまり多くありません。
格安スマホの中には実店舗がない場合もあり、ほとんどの格安SIM会社が「サポートは基本的にオンライン上で」というスタンスです。
サポートを重視する方にとっては不便なことこの上ないですが、店舗数が少ないからこそ、人件費や店舗管理費を削減して料金プランの安さを実現できているという一面もあるんです。
4. 通話プラン
意外と見落としがちな「通話プラン」。
格安スマホの通話プランとキャリアの通話プランは微妙に違うため、ぜひチェックしておきましょう。
キャリアでは、月額2,700円で「かけ放題プラン」がありますよね。
仕事やプライベートなどでよく電話をする方にはとても便利なサービスだと思います。
しかし、格安スマホには音声通話に対応しているSIMカードであっても、「かけ放題プラン」は基本的にありません。
その代わり、キャリアで言う「かけ放題ライトプラン」のような、1回の通話時間が制限されているプランが用意されています。
ではここで、人気の格安スマホの通話プランを見ていきましょう。
格安SIM | 通話時間(無料時間) | 月額料金 |
---|---|---|
mineo | 10分 | 850円 |
楽天モバイル | 5分 | 850円 |
LINEモバイル | 10分 | 880円 |
イオンモバイル | かけ放題 | 1,500円 |
IIJmio | 10分 | 830円 |
DMM mobile | 10分 | 850円 |
OCN モバイル ONE | 10分 | 850円 |
BIGLOBEモバイル | 10分 | 830円 |
nuro mobile | 10分 | 800円 |
ご覧のとおり、この中でイオンモバイルだけが「かけ放題プラン」を提供しています。
他の格安スマホは1回5分~10分で月額800円前後の料金となっています。
キャリアの「かけ放題ライトプラン」が1回5分で月額1,700円ということを考慮するとだいぶ安いですが、どうしてもかけ放題プランがいい!というのであれば、イオンモバイルしか選択肢はありません。
5. 各種割引(家族割)
格安スマホにもキャリアにも、家族で同じ携帯会社で契約するとお得になるプランがあります。
ただ、割引の内容が両者で微妙に違います。
キャリアの場合、家族で同じキャリアを契約すると、家族間での通話が24時間無料になったり、大きなデータ量を家族でシェアすることができます。
格安スマホの場合も、20GBや30GBなどの大きなデータ量を家族でシェアする「シェアパックプラン」はありますが、家族間であっても通話は無料になりません。
IIJmio:ファミリーシェアプランでSIMカードを最大5枚発行できる
楽天モバイル:端末代が安く家族で乗り換えるときも安心
UQモバイル:2回線目以降は500円引き
6. 最低利用期間
格安スマホとキャリアには、最低利用期間の違いもあります。
キャリアではよく、2年縛りという言葉を聞きますよね。
これは、最低利用期間が2年という意味で、2年未満で他社に乗り換えると違約金を支払わなければなりません。
この2年縛りが嫌で格安スマホに乗り換える人も多いのですが、実は格安スマホにも最低利用期間があるんです。
では、代表的な格安スマホの最低利用期間と違約金を見ていきましょう。
格安SIM(音声SIM) | 最低利用期間 | 違約金(税抜き) |
---|---|---|
mineo | なし | 9,500円 (12ヶ月以内に他社に乗り換えする場合) |
楽天モバイル | 12ヶ月 | 9,800円 |
LINEモバイル | 12ヶ月 | 9,800円 |
イオンモバイル | なし | 15,000円 (90日以内に他社に乗り換えする場合) |
IIJmio | 12ヶ月 | 利用開始月から12ヶ月後まで、毎月1,000円ずつ減額 |
DMM mobile | 12ヶ月 | 9,000円 |
OCN モバイル ONE | 6ヶ月 | 8,000円 |
BIGLOBEモバイル | 12ヶ月 | 8,000円 |
nuro mobile | 12ヶ月 | 利用開始月から12ヶ月後まで、毎月1,000円ずつ減額 |
格安スマホの最低利用期間は6か月~1年が多く、キャリアよりは短い縛りとなっています。
違約金は8,000円~10,000円と、キャリアとそこまで大きく変わらないですね。
ちなみに、mineoとイオンモバイルには最低利用期間がないですが、「〇日以内の乗り換えには違約金が発生しますよ~」という実質縛りがある状態になっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最後に、格安スマホとキャリアの違いをもう一度まとめておきましょう。
- 月額料金
- 通信速度
- サポートの充実さ
- 通話プラン
- 各種割引(家族割)
- 最低利用期間
大まかな違いは上記の6点でしたね。
それぞれの違いを理解しておくことで、自分には格安スマホが向いているのか、キャリアのままの方が良いのか判断がしやすくなります。
ただ単に「格安スマホ=安い」ではなく、店舗数の違いや通話プランなど、自分が「これは譲れない!」というポイントと一緒に考えていくと、最適な選択ができますよ!
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