契約前に知っておきたい格安SIMのメリット・デメリット

最近、格安SIMという言葉をよく聞くようになりましたよね。

mineoUQモバイルはコマーシャルなどでもよく見かけます。

そのくらい、今は格安SIMが人気を集めており、キャリアから乗り換える人も増えてきています。

しかし中には、

  • 通信速度が遅そう・・・
  • 手続きがよく分からない・・・

と不安を持っている方もいるのではないでしょうか?

そこでこのページでは、格安SIMがキャリアよりも優れている点・劣っている点を徹底解説していきたいと思います。

格安SIMを検討している方の参考になれば幸いです。

格安SIMってなに?

まずはじめに、この後の理解をより深めるため、格安SIMについて簡単にご説明していきたいと思います。

一言でいうと、「格安SIM=スマホを安く使えるSIM」です。

ちなみに、SIMカードはスマホのSIMトレイの中に入っていて、この小さなSIMカードを換えるだけで毎月のスマホ料金が安くなるのです。


ではなぜ、これだけで安くなるのでしょうか?

これは、格安SIM会社の運営の仕方がキャリアとは違うからです。

大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)は、独自で回線や電波塔を造り、ユーザーが快適に使えるよう設備を揃えています。

一方、格安SIM会社は独自の設備を持たず、大手キャリアから回線を借りて運営しています。

そのため、この後ご紹介しますが、大手キャリアとは違うメリットやデメリットが出てきます。

ではさっそく、格安SIMのメリットを見ていきましょう。

格安SIMに乗り換える3つのメリット

格安SIMには、キャリアにはない以下の3つのメリットがあります。

1.キャリアスマホより安くなる

2.契約期間の縛りが短い

3.プランが豊富

では、一つずつご説明していきたいと思います。

キャリアスマホより安くなる

「格安SIM」という名のとおり、最大のメリットはやはり「安さ」です。

大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)ユーザーの平均月額料金は7,630円、一方、格安SIMユーザーは月額3,458円というデータが出ています。

格安SIMは大手キャリアの回線を借りて運営しているため、人件費や設備投資費を抑えることができ、2分の1くらいの料金に下げることが可能なのです。

では、実際にどのくらい下がるのか詳しく見ていきましょう。

ドコモの場合

※通話とデータ定額の合計金額

ドコモとドコモ回線系格安SIM 500MB~1GB 3~4GB 5~6GB 20GB
ドコモ 4,900円 6,000円 7,000円 9,000円
mineo(D) 1,400円 1,600円 2,280円 4,680円
イオンモバイル 1,280円 1,580円 1,980円 4,680円
LINEモバイル 1,200円 1,690円 2,220円
BIGLOBEモバイル 1,400円 1,600円 2,150円 5,200円

auの場合

※通話とデータ定額の合計金額

auとau回線系格安SIM 500MB~1GB 3~4GB 5~6GB 20GB~25GB
au 2,980円 4,480円 5,480円 6,480円
UQ mobile 1,980円 2,980円 4,980円
mineo 1,130円 1,510円 2,190円 4,590円
QTモバイル 890円 990円 1,690円 4,690円
IIJmio 1,000円 2,660円
BIGLOBE
モバイル
1,400円 1,600円 2,150円 5,200円
イオン
モバイル
1,280円 1,580円 1,980円 4,680円
楽天
モバイル
1,250円 1,600円 2,150円 4,750円

ソフトバンクの場合

※通話とデータ定額の合計金額

ソフトバンクとソフトバンク回線系格安SIM 500MB~1GB 3GB 5GB 10GB
SoftBank 2,980円 6,480円 7,480円
LINE
モバイル
500円 1,690円 2,220円 3,220円
mineo 1,750円 1,950円 3,570円
QTモバイル 1,140円 1,240円 2,940円
U-mobile 1,580円 1,980円

利用用途に合ったプランが見つかる

「キャリアの料金プランは何か極端だな…」と思ったことはありませんか?

ライトユーザーとヘビーユーザー向けのプランは用意されていますが、中間のミドルユーザーのプランがあまり用意されていませんよね。

実際、キャリアのプランは以下の通りになっています。
※データ定額の料金のみ

  1GB 3GB 5GB 20GB 30GB 50GB
ドコモ 2,900円 4,000円 5,000円 6,000円 8,000円
au 2,900円 4,200円 5,000円 6,000円 8,000円
ソフトバンク 2,480円 5,980円 6,980円 5,980円

特にソフトバンクは、使った分だけ支払うプランで5GB使用した場合とはじめから50GB契約した場合では、後者の方が安くなるという、よく分からない料金形態になっています。

もちろん、毎月50GB使えるくらいのヘビーユーザーであればメリットも感じることができると思います。

しかし中には、普通に使うけれど50GBまでは使わない。でも、はじめから50GB契約した方が安いから50GB契約する、という方もいるかと思います。

そうすると、50GB使い切れずに毎月繰り越しばかりになってしまいますよね。

使い切れなくても全く気にならない方であれば何の問題もないのですが、使い切れないプランを契約しているもどかしさを感じてしまう方ももちろんいます。

格安SIMは、そういったミドルユーザーのもどかしさを解消してくれます。

格安SIMには豊富なプランが揃っており、たとえば豊富なプランで定評があるイオンモバイルは、500MB~50GBまでの計11プランの中から選ぶことができます。

また、通話はせずインターネットだけ使いたい場合には、「データ専用SIM」を選ぶことができます。

多すぎず少なすぎず、かつご自身の用途に合った丁度いいプランを選ぶことができるのも、格安SIMの魅力の一つなのです。

契約期間の縛りがキャリアに比べて短い

ドコモ・au・ソフトバンクなどの大手キャリアで契約していると、2年縛りというものがありますよね。

これは、他社に乗り換えるのを防ぐための策であり、”契約してから2年はうちで使ってね!”と約束するものです。

しかし、この2年縛りが厄介だと感じる方も少なくないのではないでしょうか?


さらに2年経過後は、契約更新期間というものを挟んで自動更新になります。

つまり、契約更新期間内に解約しないと「2年間継続して使う」という約束を破ることになるため、違約金が発生します。

違約金は、3社とも9,500円

決して安いとは言えない金額ですよね。

対して、格安SIM会社の縛りはキャリアほど厳しいものではありません。

以下、代表的な格安SIM9社の契約期間と違約金を記載しています。

格安SIM(音声SIM) 契約期間の縛り 違約金(税抜き)
mineo なし 9,500円
(12ヶ月以内に他社に乗り換えする場合)
楽天モバイル 12ヶ月 9,800円
LINEモバイル 12ヶ月 9,800円
イオンモバイル なし 15,000円
(90日以内に他社に乗り換えする場合)
IIJmio 12ヶ月 利用開始月から12ヶ月後まで、毎月1,000円ずつ減額
DMM mobile 12ヶ月 9,000円
OCN モバイル ONE 6ヶ月 8,000円
BIGLOBEモバイル 12ヶ月 8,000円
nuro mobile 12ヶ月 利用開始月から12ヶ月後まで、毎月1,000円ずつ減額

mineoとイオンモバイルは契約期間の縛りがないと記載されていますが、mineoは12ヶ月以内に他社へ乗り換えると9,500円の解約金がかかります。

同様に、イオンモバイルも90日以内に解約すると15,000円支払う必要があるため、実質縛りがある状態になっています。

違約金もキャリアとほぼ同額ですが、キャリアのように縛りは2年ではなく半年~1年で終わるものがほとんどです。

もっと知りたい!
iPhoneやAndroidの新機種発売周期は、約1年と言われています。

そのため、格安SIMの方が新機種の発売周期に合わせて解約しやすくなります。

「スマホを買い換えたいけど縛りがな~。」

とならずに済むということです。

格安SIMのデメリット

これまで、格安SIMのメリットをご紹介しましたが、いいとこばかりではありません。

格安SIMには以下のデメリットもあります。

1.通信速度が遅い

2.通話料金が高い

3.サポートは基本的にオンライン上

4.支払い方法が限られる

5.キャリアのメールが使えない

通信速度がキャリアに比べて遅い

独自回線を持っていない格安SIM会社は、大手キャリアから回線を借りて運営しています。

借りている回線容量と契約者数にもよりますが、ほとんどの格安SIMは大手キャリアほどのスピードは出ません

特に回線が混み合うお昼の時間帯は、速度制限を受けているような速度になることもよくあります。

しかし、格安SIMユーザーの速度に対する満足度を見てみると、「大変満足」と「やや満足」で半数を超えることが分かると思います。


【参考元】
国内MVNO利用状況調査
※株式会社MM総研のサイトへ飛びます。

しかし中には、料金が安いからこの速度でも許容できるという方も少なからずいるので、「格安SIM=満足」と保証できるものではありません。

通話料金がキャリアに比べて高い

キャリアでは、毎月一定の料金を支払えば国内通話が24時間かけ放題になりますよね。

一方、人気の格安SIMの中で、かけ放題プランがあるのはイオンモバイルのみです。

イオンモバイル以外の格安SIMは、1回3分・5分・10分まで、と制約があるため、頻繁に長電話をする人はかえって高くつく可能性があります。

しかし、制約のあるかけ放題プランはキャリアよりも安いので、人によってはメリットになり得ます。

以下、格安SIMの通話料金一覧です。

格安SIM 通話時間(無料時間) 月額料金
mineo 10分 850円
楽天モバイル 5分 850円
LINEモバイル 10分 880円
イオンモバイル かけ放題 1,500円
IIJmio 10分 830円
DMM mobile 10分 850円
OCN モバイル ONE 10分 850円
BIGLOBEモバイル 10分 830円
nuro mobile 10分 800円

ほとんどの格安SIMが、10分までの制約で1,000円以内の料金を提示していますね。

キャリアが提供している「1回5分までの通話がかけ放題」が1,700円ということを考慮すると、あまり通話をしない人にとっては魅力的です。

しかし、長時間の電話をするならイオンモバイルしか選択肢しかないということになるので注意が必要です。

サポートが基本的にオンライン上になる

格安SIMは、キャリアのようにあちこちに店舗はありません。

なぜなら、提供サービスの料金を抑えるために、実店舗を少なくして維持費や人件費を削減しているからです。

楽天モバイルやLINEモバイルが少しずつ店舗数を増やしていますが、キャリアの店舗数にはまだまだ及びませんし、及ばないと思います。

そのため、万が一スマホが故障してしまったり支払いトラブルなどが起こった場合、基本的にはオンライン上で解決するということになります。

支払い方法が限られる

格安SIMで契約する場合、支払い方法は8割クレジットカードです。

格安SIM 支払い方法
mineo クレジットカード / 口座振替
(eo光を契約していて口座振替にしている場合
楽天モバイル クレジットカード / デビットカード / 口座振替
LINEモバイル クレジットカード / LINE Payカード / LINE Pay
イオンモバイル クレジットカード
IIJmio クレジットカード
DMM mobile クレジットカード
OCN モバイル ONE クレジットカード / 口座振替
BIGLOBEモバイル クレジットカード
nuro mobile クレジットカード

ご覧のとおり、ほとんどクレジットカードのみの支払いとなっています。

格安SIM自体、未成年は契約できない場合が多いので、クレジットカードのみの支払いでも今のところ問題ないのかもしれませんね。

ただ、現金主義でどうしてもクレジットカードを使いたくないという方にはかなり不便な点だと言えます。

キャリアのメールが使えない

格安SIMに乗り換えると、「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@i.softbank.jp」のキャリアメールが使えなくなります。

G-mailやヤフーメールなどのフリーメールでもいいかもしれませんが、やはりキャリアメールに比べて信頼性が低く、迷惑メールが来ることもあります。

また、メールアドレスが必要な大事な契約や銀行のネット取引は、フリーメールでは登録できない場合もあります。

少々不便ですが、格安SIMの中には、キャリアメールが使えるものもあるため、どうしてもキャリアメールが欲しい!という方は検討してみてもいいかもしれません。

【キャリアメールが使える格安SIM】

まとめ

いかがでしたか?

格安SIMには、キャリアには負けないメリットがありますが、回線を借りているという運営上、通信速度が遅いなどのデメリットもあります。

これらのメリットを踏まえた上で、キャリアのままの方がいいのか、格安SIMに乗り換えた方がいいのかの検討材料になれればと思います。

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