ドコモ系の格安SIM(MVNO)に乗り変えたいと思ったとき、まず考えるのが「速度」のことですよね。
できるだけ速度の速い格安SIMを選びたいところですが、ドコモ回線系格安SIMはauやソフトバンクに比べて数が多いため、比較するのもなかなか難しいのが現状です。
かと言って、選ぶのが面倒くさい!と適当に選んでしまうのはおススメできません。
なぜなら、同じドコモ系でも、ドコモ本家とほぼ同じ速度で使える格安SIMもあれば、遅すぎて使い物にならない格安SIMまであるからです。
そこでこのページでは、以下の手順で各ドコモ回線系格安SIMの速度を徹底比較していきたいと思います。
今回比較するのは代表的なドコモ系MVNO10社
まず初めに、これから比較する代表的なドコモ系MVNO10社を見ていきましょう。
- 楽天モバイル
- イオンモバイル
- nuro mobile
- mineo
- OCN モバイル ONE
- LINEモバイル
- IIJmio
- DTI SIM
- DMM mobile
- BIGLOBEモバイル
これらは、知名度が高く格安SIMの中でもシェアの高いものばかりです。
”代表的な”というくらいなので、コマーシャル等で見たことがある人もいるのではないでしょうか。
しかしこの中にも、安定的な速度を出す格安SIMと遅すぎて使い物にならない格安SIMが存在します。
有名だから…
CMで見たことがあるから…
と、安易に選ばないよう注意しましょう。
通信速度の基準を把握しておこう
まずはじめに、どのくらいの通信速度で何ができるのか?などの通信速度の基準を把握しておきましょう。
これを把握しておけば、「多少遅い格安SIMでも自分の使い方には合っている」ということが分かります。
用途 | 必要な速度の目安 |
---|---|
メール・LINE | 0.2Mbps~1Mbps |
ウェブページ閲覧 | 1Mbps~2Mbps |
アプリのインストール | 3Mbps |
動画視聴 | 3Mbps~5Mbps |
まず、メールやLINEはデータ容量が小さいため、テキストのみであれば0.1Mbpsでもほぼ問題ありません。
ただ、画像や動画を添付する場合はその分データ容量が大きくなるため、1Mbpsくらい必要になる場合もあります。
ウェブページ閲覧も同様で、テキストが多めのページであれば1Mbps程度でもストレスなくネットサーフィンができますが、画像が多めのサイトの場合は、読み込みが遅くなるため2Mbps程度は必要でしょう。
アプリのインストールや動画視聴は、やはりデータ容量が重く、快適に使うためには3Mbps~5Mbps程度必要になります。
テキストであればまだ我慢できそうですが、画像や動画の読み込みにはかなり時間がかかると頭に入れておきましょう。
ドコモ系MVNOの速度を徹底比較
通信速度の基準が分かったところで、さっそく速度比較をしていきましょう。
下記のグラフは、通信速度計測(2018/11/14(水))の朝・昼・夜の平均速度を参考にしています。
参考元:格安SIMの通信速度計測
※通信速度計測の公式ページへ飛びます。
上記は、朝・昼・夜の平均速度を足したグラフです。
ぱっと見だと、nuro mobileとDTI SIMの速度が速そうですね。
今度は具体的な数値でも見ていきましょう。
朝(Mbps) | 昼(Mbps) | 夜(Mbps) | |
---|---|---|---|
楽天モバイル | 1.6 | 1.4 | 1.9 |
イオンモバイル | 0.9 | 0.3 | 1.6 |
nuro mobile | 6.9 | 0.4 | 7.7 |
mineo | 0.9 | 0.3 | 6.8 |
OCN モバイル ONE | 0.8 | 0.2 | 0.7 |
LINEモバイル | 2 | 0.5 | 4.3 |
IIJmio | 0.8 | 0.3 | 1.7 |
DTI SIM | 7.2 | 4.1 | 0.7 |
DMM mobile | 1.1 | 0.3 | 2.1 |
BIGLOBEモバイル | 0.8 | 0.3 | 4.1 |
朝・昼・夜それぞれで一番速いものは青文字にしています。
こうして見てみると、nuro mobileとDTI SIMが比較的速いということがお分かりいただけると思います。
ではここからは、この2社に絞って速度を詳しく見ていきましょう。
夜の速度を重視する人におススメのnuro mobile
まずはじめに、nuro mobileの速度の詳細です。
夜の時間帯の速度でトップクラスのnuro mobile。
格安SIMにしては、しっかりと速度が出ている印象です。
多くの時間帯で10Mbpsを超えているため、キャリアほどではなくともある程度快適に使えるでしょう。
しかし、お昼の時間帯に注目してみると、回線が混み合う12時~13時はかなり速度が落ちてしまうので、お昼の速度を重視する人は要注意です。
ここで、nuro mobileユーザーの声も聞いてみましょう。
只今のnuro mobileの回線速度
やっぱり時間帯によってはやや速い! pic.twitter.com/hu1DZwIeHs
— morihiko (@morihiko2525) 2017年6月11日
楽天シムにすると決め、先週、ヨドバシカメラに行きました。ですが、楽天シムではなく、nuromobileを薦められました。慌てて、ガイド本でnuromobileを調べたところ、すごく速いとのことなので、予定を変更してnuromobileにしました。(続く)
— chonway (@chonway1979) 2017年12月3日
今日はnuroを挿してた。遅くもなく速いわけでもなくSIMとして全く問題なし。料金安いのに最近気づいたし露出が高まればブレイクしそうな予感#nuromobile
— しむかえる (@frogsim) 2017年4月15日
大満足!というほどではなさそうですが、まぁまぁ許せる範囲かな…という意見が多く見られました。
そして、先ほどのグラフでもお見せしたように、やはり時間帯によって速度にバラつきがあるようです。
朝&昼の速度を重視する人におススメのDTI SIM
では次に、DTI SIMの速度を見ていきましょう。
朝&昼の速度がトップクラスのDTI SIMでさえも、サラリーマンや学生がインターネットを使う8:00~9:00・12:00~13:00は、速度がガクンっと下がっていますね。
しかし他の格安SIMと比べると、比較的速度も出ていて”まだマシ”という印象です。
実際、DTI SIMユーザーからもポジティブな意見が挙がっています。
DTI SIMが以外と安定して速いような気がする
— HMA-04 (@HMA04) 2016年5月12日
【SIMフリー感想】ポケモンGO対応になるDTISIMを今日から使い始めてみましたが、速いなこれ!b-mobileから乗り換えて正解やった…
— 萩原@10周年おめでとう!! (@gihara_) 2016年7月19日
DTI SIM、この週末はだいたいコンスタントに2-3Mbps以上は出てまして、速い時間帯だと普通に速いですね。
まだ速度制限にひっかかるほど通信はしてないですが、通勤時にリゼロをストリーミング再生しても問題なかったです。— 浮浪雲🇮🇪Matt、きさら、灰色の魔女🔑 (@kisaramatsui) 2016年6月20日
なぜ同じドコモ系MVNOで速度が違うのか?
代表的なドコモ系MVNO10社を比較してみましたが、なぜこんなにも速度に差が出てしまうのでしょうか?
ドコモやauやソフトバンクはそこまで差がないのに、格安SIMの速度の差は顕著ですよね。
実は、この差はMVNOのシステム上生まれてしまうものなのです。
格安SIM事業者(MVNO)は大手キャリアから回線を借りている
格安SIM事業者(MVNO)と大手キャリアの回線の状態を図で表してみましょう。
図の道路では、それぞれ車を5台ずつ走らせています。
キャリアには3車線が割り当てられているので、広々と道路を走ることができていますね。
また、MVNO1も2車線あるため、大手キャリアよりは混雑していますが渋滞はしていません。
問題はMVNO2。1車線しかないので、前の車両を抜かすこともできずイライラしてしまいそうです。
要は、それぞれの格安SIM事業者が大手キャリアからどのくらい回線を借りるかによって、出る速度が違ってくるんです。
また、ユーザーの数が多いとその分回線が混みやすくなるので、必ずしも「人気=速い」ということではありません。
【補足】格安SIMの料金はそこまで気にしなくていい
いくら速度が速くても、料金が他の格安SIMよりも高いのであれば、ちょっと渋ってしまいますよね…。
しかし、ドコモ系にかかわらず、ほとんどの格安SIMの料金にそこまで大差はありません。(UQモバイルやY!mobileなどのサブブランドを除き)
下記の表をご覧ください。(すべて音声SIMの料金)
500MB | 1GB | 2GB | 3GB | 4GB | 5GB | 6GB | 7GB | 8GB | 10GB | 12GB | 13GB | 14GB | 15GB | 20GB | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天モバイル | 1,480 | 2,480 | 4,480 | ||||||||||||
イオンモバイル | 1,130 | 1,280 | 1,380 | 1,580 | 1,980 | 2,680 | 3,280 | 4,680 | |||||||
nuro mobile | 1,400 | 2,200 | 3,400 | ||||||||||||
mineo | 1,400 | 1,600 | 2,280 | 3,220 | 4,680 | ||||||||||
OCN モバイル ONE | 1,800 | 2,150 | 3,000 | 4,850 | |||||||||||
LINEモバイル | 1,690 | 2,220 | 2,880 | 3,220 | |||||||||||
IIJmio | 900 | 1,520 | 2,560 | ||||||||||||
DTI SIM | 1,200 | 1,490 | 1,920 | 2,800 | |||||||||||
DMM mobile | 1,260 | 1,380 | 1,500 | 1,910 | 2,560 | 2,680 | 2,890 | 3,980 | 4,680 | ||||||
BIGLOBEモバイル | 1,400 | 1,600 | 2,150 | 3,400 | 5,200 |
それぞれのデータ容量で最安値を青文字にしていますが、どの格安SIMもそこまで大差はありませんね。
もちろん、できるだけスマホ代を安くするのは大事です。
しかし、数十円~数百円をけちって速度の遅い格安SIMでイライラするよりは、多少高くてもできるだけ快適に使える格安SIMを契約した方がストレスもありません。
なので、格安SIMを選ぶ際は、料金や人気度ではなく「速度」を最優先に選びましょう。
まとめ
今回は10社のドコモ系MVNOの速度比較をしましたが、いかがでしたでしょうか?
格安SIMを選ぶ際は、とにかく「速度」が重要だということがお分かりいただけたかと思います。
そして、速度を重視するならnuro mobileかDTI SIMがおすすめです。
料金や人気度で安易に選んで後悔しないよう、じっくりと自分にぴったりの格安SIMを見つけてみてくださいね!
ちなみに現在、nuro mobileでは総額11,000円割引になるお得なキャンペーンを実施しています。
※DTI SIMでは現時点(2018年12月)のキャンペーンはありませんでした。
12月31日までのキャンペーンなので、この機会にお見逃しなく!
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