最近、CMや家電量販店などで格安スマホという言葉を聞くようになってきました!
でも格安スマホって何!?
と思っている方も多いのではないでしょうか。
格安と聞くと、安かろう悪かろうという言葉とともに粗悪なものをイメージされることもあるかと思いますが、それは一概にそうではないので、ご安心ください。
こ子では、現在docomoやau、softbankなど大手キャリアの携帯を使っている方で、格安SIMや格安スマホがまだよくわからない人のために”格安スマホ”について説明していこうと思います!
格安スマホとは?
格安スマホと同時によく聞く言葉で格安SIMというものがあります。
似たような状況で使われるため混同されがちですが、少し違うものです。
まず、格安スマホの意味をものすごく簡単に言うと、”スマートフォン(以下スマホ)本体=端末の種類”のことです。
ただ、厳密には、格安SIM(SIMの詳細は次の項目にて)を入れて使う事が出来る、スマホ端末のことを表しています。また、格安スマホ = スマホ本体 + 格安SIM という意味で使われることもあります。
※厳密には、simロックが掛かっていて決まった会社の回線しか利用できないものもあります。詳細は後述しています。
格安SIMを入れて利用出来るスマホってどゆこと?
スマートフォン本体には大きく分けて2種類あります。
- ひとつめはdocomoやauなど大手キャリア通信業者がSIMカード込みで販売しているものです。
- ふたつめはSIMフリー端末と呼ばれる、SIMカードの入っていない状態で販売されているスマホです。
SIMフリー端末とは、使えるSIMカードの会社を限定しないスマホのこと(別の言い方ではSIMロックの掛かっていない端末のこと)です。
docomoやauのような大手通信キャリアが販売している端末も、SIMフリー端末であれば格安SIMカードを使うことが出来ます。
その際にはSIMロック解除の必要がある端末もありますが、手続きを経れば多くのスマホはSIMフリー端末(SIMロック解除済み)として使用可能です。
iPhoneを利用していたとしても、ソフトバンクで契約したものならソフトバンクのiPhone、docomoで契約したものならdocomoのiPhoneという認識を持っていただけると非常にわかりやすいです。
元々、大手携帯キャリアは、自社独自の設定を施し、その契約をした会社の回線しか利用できないように制限(ロック)を掛けていました。これをSIMロックと言います。
(詳細はこのページ中段の使える端末にて)
格安SIM(シム)とは?
SIMカードとは、”GSMやW-CDMAなどの方式の携帯電話で使われている、加入者を特定するためのID番号が記録されたICカードのこと”です。
引用元:ウィキペディア
読み方はシムやSIMカードともいいます。
またこのSIMカードには特定の電話番号が記録されており、機種変更をしたときに同じ番号が使えるのはこのSIMカードの機能のおかげです。
スマホは、この小さなチップ状のSIMカードを携帯端末本体に差し込むことで、キャリアの回線を利用したデータ通信や電話をそれぞれ使う事が出来るようになります。
SIMカードは、よく耳にするドコモやソフトバンクなどキャリアと呼ばれる大手携帯会社(以下MNO)が携帯端末と共に販売しているものと、格安SIMと呼ばれる 回線設備を持たない通信各社(以下MVNO)がSIMカード単品、または携帯端末と共に販売しているものがあります。
格安SIMとは、ドコモやauなどMNO以外の通信業者であるMVNOが出しているSIMカードのことです。
格安と付く理由は単純にdocomo・au・softbankよりもMVNOが提供しているSIMカードの方が値段が安いからです。
なのでMVNOが出しているSIMカード=格安SIM、と呼ばれています。
格安SIMには3種類ある
SIMカードは機能別に3種類に分かれています。
1台の端末に1枚のSIMカードしか利用できないので、どの種類のSIMカードを使うのかを選ぶ必要があります。
(2枚使用できるデュアルSIM端末もあります)
- 音声通話対応SIM
- データ通信専用SIM (SMSなし)
- データ通信専用SIM (SMSあり)
音声通話対応SIMとは?
docomo・au・softbankのスマートフォンと同じように、通話・メール・アプリ・インターネット通信などを使いたい場合は音声通話対応SIMを選ぶことになります。
音声通話対応という名称ですが、データ通信も利用できます。
データ通信専用SIMとは?
音声通話(電話)のできない、データ通信のみ利用できる格安SIMのことです。
電話をせずにアプリやインターネット通信しか利用しない方に適しています。
SMSとはショートメッセージサービスの略語で、電話番号をアドレスにして送受信が出来るメールサービスのことです。
アドレスがわからない相手にも簡単に送信できるのが特徴です。
また、LINEなどのSMS認証を利用するアプリを使うならSMSありを選ぶ必要があります。
格安SIMの品質って大丈夫?
格安SIMは格安なだけに、データ通信や通話の品質はどうなのか不安かと思います。しかし、格安SIMの回線はすべてdocomoやauなどのスマートフォンと同じ回線を使っているので、まったく同じエリアで通信が可能です。
格安SIMがキャリア(docomo・au・softbank)に比べて安い理由
格安SIMはキャリアのスマートフォンに比べると下記のようなデメリットがあります。
- キャリアメールが使えない(…@docomo.ne.jpなど)
- ショップが少ない
- 通信速度が遅い
- 通話し放題プランが無い
格安SIMは上記のようなデメリットがあるために、キャリアのスマートフォンに比べて安くなっています。
ただ、MVNOはほとんどショップが無いので、何かあったときに駆け込むことはできません。
それぞれのデメリットの対処法
- キャリアメール使えない → Gmailなどフリーメールにする!
- 通話し放題プランが無い → 無料の通話アプリ(スカイプ・LINE)を使う!
- 通信速度が遅い → そもそも速度を必要とする人は少ない!
- ショップが少ない → 最近店舗が増えてきている!
そもそもデメリットと感じない方も多いかと思います。
速度を必要とする人が少ない理由
NTTコムリサーチの”スマートフォンのデータ通信量と月額料金に関する調査”では、スマホユーザーの約7割の人は月間データ通信量1GB未満であるという実態があります。
(出典:NTTコムリサーチ)
このことから多くのスマホユーザーが使うデータ通信量は少な目なので、そこまで速度を気にする使い方をしている人は少ないといえます。
通信速度を気にする人とは、日常的にスマホで動画を視聴したりスマホゲームを多用するなど、データ通信メインに使っている人です。
格安SIMを使える端末は?
格安SIMを使うにはSIMフリー端末が必要です。
SIMフリー端末を用意するには以下の3つの方法があります。
- 格安SIMとSIMフリー端末のセット購入
- 手持ちのスマホを使用(iphone、android)
- SIMフリー中古端末を購入
どの購入方法良いか、じっくり見極めていただければと思います。
格安SIMとSIMフリー端末のセット購入
楽天モバイルやmineoなどのMVNOは、SIMフリー端末とセットで格安SIMを契約できます。
本来、SIMフリー端末を持っていたとしても、相性の悪い格安SIMを契約した場合、ちゃんと利用できません。
しかし、セットで購入できるものは、相性の良い端末を自動的に選べるようになっているので、あとは気に入ったデザインや性能から選ぶことができるようになっています。
また、購入方法は一括購入か分割購入の2種類の購入方法が選べ、分割購入を選んだ場合は24ヶ月間の契約期間の縛りが発生します。
持ってるスマホに格安SIMをさして利用する
2015年以前のキャリアのスマホ(iPhone)はSIMロックと呼ばれる顧客囲い込みのため、同じキャリアのSIMカードでしか端末が利用できませんでした。
ただ、2017年4月現在ではキャリア間の競争促進のためにSIMロック解除が義務付けられており、SIMロックを解除した端末は、端末で利用できる電波(BAND)を利用している格安SIMであれば、利用することができるようになりました。
またSIMロック解除ができなくても、docomoのスマホならdocomoの電波を利用している格安SIM(MVNO)ならそのまま使用可能です。もちろん、auやソフトバンク回線を利用しているMVNOも同様です。
ほとんどのMVNOの公式ホームページでは、使用可能端末の確認ページがありますので事前に確認しておくことが出来ます。
中古のSIMフリー端末を購入する
中古のSIMフリー端末を購入できる場所は、実店舗であればソフマップやブックオフ、GEOなどのお店で購入できます。
またヤフオクやアマゾンなどでも中古端末が販売されているので、欲しい端末があれば、ぜひ値段を比較して購入を検討してみるのもいいですね!
ただ、中古のSIMフリー端末は赤ロムに注意が必要です!
赤ロムとは?
赤ロムというのは、各キャリアで契約したスマホの分割代金が残った状態となっている端末の事ですが、前所有者が本体料金を払わずにそのままにしていると、キャリアはその端末でデータ通信をできないようにロックをかけてしまいます。
せっかく中古であっても購入したのに、前所有者が料金を払わなかったがために利用できなくなるのは無駄でしかありませんよね。
ですので、赤ロムかどうかは端末の製造番号を調べるとすぐにわかるので、ぜひ調べましょう。(最近は赤ロム回避のため、ヤフオクであっても製造番号が掲載されているので、自分で確認をしてから購入することができます。)
→ ドコモの赤ロムチェック
→ auの赤ロムチェック
→ ソフトバンクの赤ロムチェック
また、白ロムという、赤ロムと対照的な言葉があり、これはもう既に端末代金が完済されている安全な端末のことです。
安心できるSIMフリー端末の購入方法は?
知識のある方であれば、中古を選んでも、現在の端末を利用しても、どんな入手の仕方をしても大丈夫だと思います。
しかし、端末がどの電波(BAND)に対応しているのかの調査は忘れずに行うようにしてくださいね!
初心者にオススメの方法はMVNOで販売されている端末を使いたい格安SIMのプランと同時購入することです。
少しだけ端末代は高くついてしまいますが、初心者がつまづくAPN設定なども行う必要がないので、非常に楽に格安スマホ生活を始めることができます。
今使ってるデータ通信量を調べるとどのくらい安くなるかわかる
格安SIMはデータ容量で細かくプランが分かれています。そのためMVNOや格安SIMのプランを選ぶ前に、現状のデータ通信の使用量を確認しておく必要があります!
現在のデータ通信量を知る方法は、以下のような流れになります。
docomoのスマホを例にしたデータ通信量の調べ方
「dメニュー」
↓
「My docomo(お客様サポート)」
↓
「ご利用データ量確認(当月分)」
↓
「当月・前月のご利用データ通信量」
また音声通話SIMを選ぶのにも、同様に毎月の通話時間と通話料を確認しておく必要があります。キャリアのほとんどが今や定額制の通話プランですが、実際使用の通話時間と回数を確認しておきましょう。
docomoのかけ放題プランの場合、ひと月のトータル通話時間は請求明細には記載されていません。事前にWeb料金明細サービス(無料)の申し込みが必要になってきます。
また確認できる通話履歴は翌月10日頃からになるので、格安SIMを検討するなら申し込みを急ぎましょう!申し込み後、端末またはパソコンにてMydocomoからログインします
↓
「料金・通信量などの確認」
↓
「通話・通信先の明細」
↓
「利用する」
※ここで1回ごとの通話時間も同時に確認できます。
たくさんある格安SIMを選んでいくには、まずは自分の携帯の使い方を知り、自分の使用量を踏まえて最も適しているプランを持つMVNOを選ぶのが肝心です。
スマホのデータ通信量の確認方法 | au,docomo,ソフトバンク別に紹介
格安スマホが生まれた理由
格安SIM 格安スマホが日本に登場したのは2001年で、日本通信のb-mobileがMVNOサービスを始めたのが最初です。
その頃日本のモバイル通信産業はdocomoやau、softbankなどの3大キャリア独占状態でした。
0円端末や2年縛り、SIMロックなどで顧客の囲い込みをしていた頃がそうです。
独占状態では商品やサービス、料金などの企業間競争が起こりにくく、結果的に消費者に恩恵が少なくなります。総務省はこのようなモバイル通信の状況を懸念し、様々な規制を緩和して、通信業者の新規参入を促していきます。
そうです、格安SIMが生まれたのは日本の政策なのです。
現在、総務省はさらなる格安SIM 拡大のため、回線使用料の値下げに向けて次々と有識者会議を開催しています。
またMVNOへの新規参入もしやすく法整備がなされ、昨年はなんと日本郵便がMVNOに参入しました。
(参考 日経オンライン )
総務省は「利用者がそれぞれのニーズにあった料金やサービスを選べる」(高市総務相)ように、格安SIM業者の競争を加速させる方針です。
そんな中でスマホユーザーに求められるのは、ただ何となく契約するのでなく、自己責任において主体的にモバイル通信を選んでいく姿勢ではないでしょうか。
もちろん大手キャリアの各メリットが魅力ならばそれもアリです!
どの企業のホームページでも、商品やサービスのデメリットを大きくは表現しにくいものです。様々なMVNOが乱立して拡大していく中、プランを吟味するには多少のITリテラシーが必要になってきます。そしてひとつの情報チャネルでなく、様々な角度から多面的に比較、考慮してみる必要があると言えます。
ほんの少しの勉強と、自分のこと(使用量)を知ることで、お得に無駄なく格安スマホライフを送りましょう!!
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