「格安SIMに乗り換えて毎月5,000円も通信料金が下がった!」なんて話を、耳にしたことはありませんか?
格安SIMの認知度自体は上がっているものの、いまだ格安SIMの普及率は12.7%(総務省「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年))と、それほど高いものでもありません。
5,000円もあれば1回食事に行けたり、欲しいお洋服を買えたり、映画を2~3回観られたりと、いろんなことが出来るにも関わらず、「格安SIMには乗り換えたくない」と思う方がいるのは、どうしてなのでしょうか?
今回は、格安SIMに乗り換えない方が、格安SIMに乗り換えたくないと考える理由を調べてみたので、その結果をお伝えします。
格安SIMに乗り換えない7つの理由
格安SIMに乗り換えない理由をインターネットで調べてみても、確かな出典が無かったり、筆者さんの主観が強かったりして、信ぴょう性に欠けていました。
そこで、総務省の資料「IoT時代における新たなICTへの各国ユーザーの意識の分析等に関する調査研究」(平成28年)から、「格安スマートフォンのデメリット・利用しない理由」としてパーセンテージが多かったものを、7つピックアップします。
- 通信品質に不安があるから
- 使い方によっては月額料金が高くなるから
- 格安SIMのサービスや会社についてよく知らないから
- 設定が難しそうだから
- データ通信のみの提供が多く、音声通信に対応していないから
- 魅力的な端末がないから
- 今の携帯電話のメールアドレスでないと都合が悪いから
【1】通信品質に不安があるから
大手3キャリアの回線をレンタルしている格安SIM各社の通信品質に、不安を持つ方もおられるのではないでしょうか?
ですが、大手3キャリアと同様の通信ができない場合は限定的です。
1.多くの人が一か所に集まるような場合
- 花火大会
- アーティストのライブ
- スポーツの試合会場
2.多くの人が一斉にスマートフォンを使う場合
- 通学・通勤時間
- お昼休み
- 晩御飯から寝るまで
上記のような場合以外は、意外と快適な通信速度を保っており、そこまでストレスを感じることはありません。
自宅でWi-fiを使っていたり、多くの人が使用する時間帯に使わないようにできる人にとっては、通信品質についてそこまで問題ではないでしょう。
また最近は「大手キャリアと通信速度がほぼ変わらない!」と評判の格安SIMも出てきています。
通信速度重視の方は、そういった格安SIMを選択肢に含めてみてはいかがでしょうか?
⇒ 通信速度が落ちない?通信速度に自信のあるオススメ格安SIM3社
※関連コラムの準備をお待ちください!
【2】使い方によっては月額料金が高くなるから
「どんな使い方だ!」と思わず突っ込みたくなりますが、この不安については、大手3キャリアであっても同じではないでしょうか?
契約の際に選択する料金プランさえ間違えなければ、想定を大幅に越えて月額料金が高くなることはほとんどありません。
考えられるとすれば、通話料金が20円/30秒と高めな格安SIM会社のスマートフォンで、通話をし過ぎた場合でしょうか。
仮に電話での通話が多い方であれば、無料通話アプリ(LINEやSkypeなど)で通話料を下げることが可能です。
また、”かけ放題プラン”などがある格安SIM会社を選ぶのも良いのではないでしょうか。
通話方法 | 通話料 | 月額料金例 | 具体例 |
---|---|---|---|
無料通話アプリ | 無料※ | 無料 | LINE Skype |
通話アプリ | 10円/30秒 | 無料 | 楽天電話 G-call OCNでんわ |
IP電話アプリ | 8.5円/30秒 | 0~350円 | 050Plus LaLa Call SMART Taik |
かけ放題プラン (時間制限あり) |
定額 | 850円 | 楽天モバイル UQモバイル mineo |
かけ放題プラン (時間制限なし) |
定額 | 1,800円 | もしもシークス |
※データ通信容量を使用
【3】格安SIMのサービス内容や会社についてよく知らないから
格安SIMにはどんなサービスがあるのか、そしてどんな会社がそのサービス提供を行っているのか不明だと、何となく不安に思ってしまいますよね。
ですが、格安SIMのサービスを提供している会社は、1度は耳にしたことがある有名企業が多いです。
格安SIM会社 | 親会社やグループ会社等 |
---|---|
楽天モバイル | 楽天株式会社 |
mineo | 関西電力グループのケイ・オプティコム |
LINEモバイル | LINE株式会社 |
UQモバイル | KDDI株式会社 |
Y!mobile | ソフトバンクグループ |
イオンモバイル | イオングループ |
どうでしょうか? 名前を知っている大企業ばかりではないですか?
このような企業様が、大手3キャリアの通信網をレンタルして通信事業をやっているのだと思うと、少し安心ですよね。
【4】設定が難しそうだから
通常、格安SIMは契約等をネットで行います。
契約完了後に格安SIMが自宅に届き、ガイドに沿って自分で設定を済ませ、そこで初めて格安SIMが使用可能になります。
セルフ設定を行うことが、格安SIMの通信料金が安い理由の1つではありますが、そのせいで何か分からないことが出てきた場合や、料金プランが最適かどうか疑問を持った場合に、気軽にショップに行って質問することが出来ません。
ただ、最近は独立型の店舗を持つ格安SIM会社も増えてきています。
ネットを使い各自で調べたり、電話やチャットでのサポートを受けたりしていた頃と違い、家電量販店で専門のカウンターを用意するなど、サポート面が充実してきています。
格安SIM会社 (MVNO) |
独立型店舗数 | 各社の店舗検索ページ |
---|---|---|
楽天モバイル | 全国150店舗以上 | 公式サイトへ |
mineo | 全国9店舗 | 公式サイトへ |
イオンモバイル | 全国212店舗 | 公式サイトへ |
Y!mobile | 全国1,000店舗以上 | 公式サイトへ |
LINEモバイル | 独立型店舗無し | 公式サイトへ |
U-mobile | 独立型店舗無し | 公式サイトへ |
nuroモバイル | 独立型店舗無し | 公式サイトへ |
格安SIMの会社によっては、有料で訪問サポートなどを行っている会社も存在します。
【5】データ通信のみの提供が多く、音声サービスを利用できないから
確かに、サービス開始当初はデータ通信のみの提供が多かったのですが、最近は”定額制かけ放題”や”時間制限ありのかけ放題”など、音声サービスも充実しています。
ただやはり、「格安SIMでは電話ができない」という昔からのイメージが払拭しきれていないのが現状で、格安SIM各社様には、CMや広告等で音声サービスも可能になってきている事実を、どんどん周知していってほしいところです。
【6】魅力的な端末がないから
「デザイン面や機能面で気に入る端末がなさそう…」と、格安SIM端末を敬遠している方が多いようなのですが、むしろ最近は選べる端末の選択肢が豊富すぎて、逆に困るくらいです。
なぜなら、iPhoneやGalaxy、Xperiaなど大手3キャリアが取り扱っている端末に加え、格安SIM各社のオリジナルモデル・大手3キャリアが取り扱っていない端末などが選べるからです。
【7】今の携帯電話のメールアドレスでないと都合が悪いから
LINEなどメッセージアプリが主流になった現在でも、キャリアメールが使えないと困るという方が多いようです。
確かに、親世代はまだガラケーで連絡はメールだったり、何かの登録にメールアドレスが必要でフリーメール不可のような条件があったりして、キャリアメールが必要な人が乗り換えを先送りにしても不思議ではありません。
ただ、キャリアのメールアドレスを維持したまま、格安SIMのアドレスも使うという選択肢もあることをご存じですか?
そちらの情報もぜひ、調べてみて下さい。
⇒ キャリアメールと合わせて格安SIMのメールを使うための方法について詳しく知りたい方はコチラ
※「キャリアメールが使えなくても大丈夫!」のコラムへリンクします。
まとめ
「格安SIMがいい」、あるいは「大手キャリアスマホの方がいい」と、一概に決められるわけではなく、どちらにもそれぞれ長所・短所があります。
ただ「何となく格安SIMに乗り換えない」という方は、そもそも格安SIMについて勘違いしていることが多い印象を受けました。
しっかりと調べてもらえれば、格安SIMはそう悪いものでもなく、「自分だったら格安SIMの方が合いそう!」と気付く場合もあるはずです。
もし、今お使いのキャリアスマホの料金に不満があったりする場合、1度格安SIMについて調べてみてはいかがでしょうか?
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